引きこもり英語学習法

素人英語の学習ブログです。

have to do with

 

英語っていうのは言葉の裏を読ませたがるもんです。

たとえば、一緒に何かをするときに相手との間に存在している繋がりとか。

 

I have to work with Leonardo.
[私はレオナルドと一緒に働かなければならない]

「私」一人ではだめで、レオナルドがいなきゃいけないわけです。

「私」はレオナルドという存在を必要としているわけです。

つまり、「私」にとってレオナルドは決してどうでもいい無関係な存在ではないということです。

「私」にとってレオナルドは無くてはならない存在です。

一緒に何かをしなきゃいけない相手ってことは、それだけ相手との間に繋がりが存在しているということになります。

 

I have to do homework with Leonardo.
[トムはレオナルドといっしょに宿題をしないといけない]

これもいわば、「私」にとってレオナルドとの間には、一緒に宿題をすべき関係性が存在しているということになります。

では次の文はどうでしょう。

I have to do with Leonardo.

この場合、「do」のあとに目的語がありません。

「do」のあとに直接「with」が置かれています。

これだけだと漠然とし過ぎていて、二人が何をするのかがわかりません。

それでも、ただ一つ確かなことがあります。

それは「私」にとってレオナルドは、何らかの繋がりをもった相手であるという事実です。

だって、一緒に何かをしなきゃいけない相手なんだから。

そこで、漠然とした「do」は言葉の意味を控え、その裏にある確かな両者の繋がりだけがピックアップされる。

この文章に「する」という意味はありません。

I have to do with Leonardo.

「私はレオナルドと関係があります」

ただそれだけを意味する文章です。

 

実はこれ省略された表現で、実際はこうです。

I have something to do with Leonardo.

直訳すると「私はレオナルドと一緒にやるべきことがある」という意味ですが、実際にはその言葉の裏を読ませる文章です。

一緒にやるべきことがあるってことは、レオナルドに対して何かしらの繋がりが存在しているってことです。

言葉の裏にあるその繋がりを読ませるべく、「do」自体は飾りと化し己の意味を控えます。

なのでやはりこの文章も、特に「する」という意味はありません。

I have something to do with Leonardo.

ただ単に「私はレオナルドと関係がある」ということだけを示している。

 

実際には、この表現が人と人との関係性を示すことは稀だという印象があります。

Your illness has to do with your daily life.
[あなたの病気はあなたの日常生活と関係があります]

His new Job has something to do with computers.
[彼の新しい仕事はコンピューターと関係があります]

 

また「something」の部分を他の単語に置き換えることで、関係性の度合いを言い変えることができる。

The accident has nothing to do with this heavy snow.
[事故はこの大雪とは何ら関係ありません]

「have nothing to do with」(共にするべきことは何もない)、イコール「何も関係はない」という意味です。

 

「have to do with」のように、2つ以上の物事の間に関連性が存在していることを示す言葉としては、その他にも「relate to」、「relevant to」、「concern」などがあります。

Don't ask questions not related to the lecture.
[講義に関係のない質問はしないでください]

I don't know if this is relevant to you or not.
[あなたに関係あるかどうかは知りませんが]

That doesn't concern me.
[それは私には関係のないことです]

How come?の正体

 

「何故?」と聞きたいとき、英語では「Why」を使います。

それとは別に、「How come」を使うこともよくあります。

How come you broke up with Selena?
[どうしてセレーナと別れたの]

初めて「How come」という表現に出会ったとき、文法的な疑問を抱くのは避けて通れないでしょう。

実はこれ、「How come」のあとに続く文章は「that節」すなわち従属節なんです。

 

「come」には「来る」という意味の他に、とある状況や状態に「なる」という意味もあります。

My bow tie came undone.
[蝶ネクタイがほどけた]

これは「主語が○○な状態になる」という第二文型「SVC」の文章です。

「come」の後ろに副詞の「about」を付けることで、状態や状況そのものを主語にして、主語自体が発生するという意味の第一文型「SV」の文章を作ることができます。

This situation came about because of me.
[私が原因でこのような状況になりました]

この「S come about」(Sという状況が発生する)という意味の文章は、形式主語構文として表現されることがあります。

It came about that he broke up with Selena.
[彼がセレーナと別れるという状態が発生しました]

これを、どのようにしてそういった状況が発生したのかについて知りたい場合、「How」を使って尋ねます。

How did it come about that he broke up with Selena?
[どのようにして彼はセレーナと別れることになったのか]

この「How did it come about that ~?」(どのようにしてそうなったのか)が簡略化したのが「How come ~?」です。

 

なので「How come」はその状況に至るまでの経緯についての問いかけと言えます。

場合によっては問いかけというよりも、その状況に対する驚きや不満といった感情を表す意味合いが強くなることもあります。

簡略化された表現だけに、くだけた言い回しなので、目上の人相手に使うのは少し失礼な感じもします。

「How about?」と「What about?」の違い

 

「How about ~?」と同じような表現として「What about ~?」というのがあります。

これらは同じような使われ方をすることもありますが、場合によっては、話者の気持ちがこの2つを使い分けさせることがあります。

 

How about next Tuesday?

この文は、相手に対して「来週の火曜日はどうですか」っていう、日取り決めをするにあっての相手の意向を確認する感じです。

一方で、来週の火曜日に既に予定の入っている人が、その日に別の予定を入れたりしたら、来週の火曜日はどうするつもりなんだ、という具体的なことを聞きたくなります。

そういったときに、

What about next Tuesday?

という言い方をします。

 

「How about ~?」が相手の気持ちや感覚をふんわり尋ねる柔らかい表現なのに対して、「What about ~?」は相手の考えや意見を具体的に尋ねる堅い表現、という違いがあります。

具体的にどうなっているのか、どうするのか、ということを聞きたい場合に「What about ~?」の方を使います。

 

たとえば、引っ越しをするに当たって家の荷物を要る物と要らない物とに分けるとしましょう。

新しい物に買い替えるからこれは要らないとか、思い出の品だからこれは残そうとか、一つ一つに対して、要るか要らないかの具体的な答えが下されるわけです。

そういった場合は、「How about ~?」よりも「What about ~?」の方が使われがちです。

What about these books?
[この本はどうするんですか]

これがもし「How about these books?」だったら、これらの本に対してどういう印象がありますか、という広い意味での質問といった感じがあります。

そうではなく、これらの本をどうするのか、という具体的な処遇を訊きたいわけですから、「How」ではなく「What」が使われます。

 

他にもたとえば、結婚式やパーティなどの集いの場に、誰が参加して、誰が参加しないのか、という具体的な点に関して尋ねるときも同じくです。

What about Michael?
[マイケルはどうなってるんですか]

これもやはり「How about Michael?」だと、ただ単にマイケルという人物に対してどういう印象を持っているのかという広い問いかけになります。

そうではなく、マイケルが集いの場に参加することになっているのかどうか、という具体的な事実を知りたいわけですから、その場合「What」の方を使うことが好まれます。

 

このように、具体的な事実がどうなっているのか、どうするのかといったことを知りたいという話者の気持ちが、「How」ではなく「What」を使わせることになります。

How about you?の正体

 

How about next Tuesday?

予定や日取りについて話し合っているときに、こんなことを言ったりします。

日本語でいうと「来週の火曜日はどうでしょう」。

「How about」構文は中学生で習う初歩的なものですが、この構文に疑問を感じたことはないでしょうか。

だって、動詞がないんですよ。

まあでも疑問を感じたことが無い人がいてもおかしくはない。

なぜなら日本語の場合も同様に、動詞がないんですもの。

英文も日本文も要素が一致しているんですよね。

How(どう)、about(について)、next Tuesday(来週の火曜)?

なので意味が分かるといえば分かるんです。

ただ、文法好きの私としてはほっとけない。

構文として慣用的にそういう意味になっているから、と言われても、それでは片付けられない人間だっているんです、この世には。

 

How about next Tuesday?

もし動詞が入るなら「How」の直後でしょう。

この場合、来週の火曜日についての相手の考えや意見を「どんなもんですかいな」と尋ねているので、

How is your thoughts about next Tuesday?
[来週の火曜日について、あなたの考えはどうですか]

これが全文といえるでしょうか。

もしくはもっとシンプルに、「about next Tuesday」だけを名詞句の主語として

How is about next Tuesday?

でもいいかもしれません。

一般的には

How do you feel about next Tuesday?

と同じ意味だと言われています。

しかし、これだと「about」のあとに「you」が来たときに、少しおかしくなります。

I prefer reading novels to watching movies. How do you feel about you?
[私は映画を見るよりも小説を読むほうが好きです。あなたはあなたについてどう思いますか]

あなたはあなたについてどう思いますか、ってのも、わからなくはないですが、少し変な質問です。

それをいうなら

How do you feel about movies or novels?

の方がまだしっくりきます。

なので、「about」のあとが「you」のときは

This is about me. How is about you?
[これは私に関してのことです、あなたに関してはどうですか]

くらいに考えた方が、個人的にはわかりやすいような気がします。

meet up with

 

「meet」は、対象との距離を縮めて接触するという意味を持ちます。

非常に幅広い意味なので、いろんな使われ方をします。

一般的によく知られている「出会う」という意味は、「meet」のほんの一面にしか過ぎません。

 

「meet」という英単語は、人と人との接触を対人関係における接触と捉えます。

そのため「meet」は「対面する」という意味を持ちます。

しかし、対面と言っても色んな場合が考えられます。

初対面、すでに面識のある人との対面、偶然の対面、約束した上での対面、などなど。

本来「meet」はこれらどの場合にも対応しています。

しかし一つの動詞だけですべての意味を担当していると、少々ややこしい。

そこで自然と他の動詞と意味を住み分けるようになっていきました。

 

まず、接点を待たない相手への最初の接触、すわなち出会い、これはそのまま「meet」で表現します。

出会いを「meet」で表すのに対して、すでに接触済みの面識のある人との対面に他の動詞を使うことで、意味の区別がなされるようになっていきます。

そこで選ばれた動詞が「see」です。

「see」は本来見るという意味ですが、人を見るということはその人と対面しているともいえるわけですから、出会いの「meet」との使い分けとして、既に面識のある人との対面に「see」が使われるようになったわけです。

 

He often sees Diana on his way home.
[彼は家に帰る途中でよくダイアナに会います]

ただこの場合、ただ見かけるだけという意味の可能性もあります。

その辺は文脈から判断することになります。

 

面識のある人に会うことを表す「see」。

面識があるってことは知り合いってことで、ある程度関係性ができており、仲がいいということになります。

面識のある人が必ずしも全員仲がいいとは限りませんが、仲がいい人は必ず面識がある人のはずです。

なので「see」が意味する対面は、その裏に何となく「仲良くする」というニュアンスが含まれることがよくあります。

たとえば、男女の交際を「see」で表現したりもします。

Are you seeing anyone now?
[今誰かと付き合ってるんですか]

 

まだ接点のない人との初めての出会い、すでに面識のある人との二度目以降の対面、これらの意味の住み分けはこれでよしとして、次に、偶然の対面か約束した上での対面か、この住み分けはどうしたものか。

結論から言うと「meet」は、事前に取り決めた上での対面というニュアンスが優位に働くようになりました。

何故か。

それは接点のない人と出会うという現象が、どういったものか、という点に由来します。

 

たとえば、たまたま信号待ちで隣に居合わせただけの人と、それだけで出会ったといえるでしょうか。

普通は言えません。

出会ったというからには最低限会話が交わされていると考えるのが普通です。

そこでまず「meet」という言葉に「会話」というニュアンスが含まれるようになります。

 

さてそれで、たまたま信号待ちで隣に居合わせただけの人と会話をするでしょうか。

普通はしません。

初対面の人と会話をする環境というのは、普通誰かによって事前に取り決められた集いであることが多い。

例えば、入学式や入社式、結婚披露宴や誕生日パーティーなど。

そういった集いに参加したときに面識のない人と会話をしてようやく「meet」という現象が成立する。

このことから「meet」という単語は偶然の対面よりも、事前に取り決められた集い、それと会話、というそんなニュアンスが優位的になった。

 

もちろん「meet」で偶然の対面を表現することもできるんですが、住み分けとして、「run into」や「run across」、「bump into」などが思いがけない対面という意味で優先的に使われるようになりました。

I often run into Diana on my way home.
[帰り道でよくダイアナとバッタリ会う]

Who do you think I bumped into on my way home?
[帰り道で誰に出くわしたと思う?]

 

さて以上のような住み分けにより、解釈の仕方が幾分か楽にはなりました。

住み分けがなされた結果、「meet」という動詞は、接点のない人との最初の対面という意味と事前に取り決められた上での会話を含む対面という意味を優位的に持つようになりました。

しかしそれとて絶対ではありません。

面識のある人との対面に普通に「meet」が使われることもよくあります。

しかしその場合でも傾向はあります。

時間や場所など、どのようにして会うのかという状況について話し合うときは「meet」を使います。

また、どうやって会うのか、何故会うのかという状況や背景がしっかりしている場合、知人であっても「meet」が使われることがあります。

We will meet at the station next Wednesday.
[私たちは来週の水曜日に駅で会います]

こういった待ち合わせという点に文意の焦点が当てられている場合、割と普通に、面識の有る無しにかかわらず「meet」が使われる傾向にあります。

これは「meet」が優位的に持つ「事前に取り決めた上での対面」という意味合いに符号するからです。

ただそれでも、一応この文章を、私たちは来週の水曜日にバッタリと駅で出会うことになるでしょう、という風に解釈できなくもない。

少なくとも文法上は。

なのでここでも更なる住み分けがなされます。

 

偶然の対面ではなく、事前に取り決めた上での対面であることを明確に意味するべく「meet」の後に「up」を付けます。

偶然の対面というのが底に沈んでいるのに対し、事前に取り決めた上での対面というのは、それを上に持ち上げて対面している、この「up」はそんなイメージです。

個人的には、日本語の約束して会うという意味の「落ち合う」という言葉が、この「meet up」にしっくりくる気がします。

会った後にどこかに行くなり、何かをするなり、そんな感じがします。

Diana and I will meet up at the station tomorrow.

 

ここで一つ注意点。

「meet up」の「meet」は自動詞です。

そして「up」は「meet」を修飾する副詞です。

なので対面する相手に言及する場合は「with」が必要です。

I'll meet up with Diana at the station tomorrow.

 

自動詞の「meet」と他動詞の「meet」には違いがあります。

自動詞は共同主体型、もしくは下位次元共同型であり、他動詞は自視点主張型です。

共同主体型の自動詞の場合、複数の主体がともに「meet」という行為を作り上げているというニュアンスがあり、互いに取り決めた上で会っているという意味合いが強まります。

詳しくは以下の記事をご参照ください。

二層構造になっている相互動詞 - 引きこもり英語学習法

 

共同主体型の「meet with」は、互いに取り決めた上での対面という意味合いが強い。

それ故に、別に「up」なしの「with」だけで、事前に取り決めた上での対面を意味することができます。

Next month, the Japanese Prime Minister will meet with the President of the United States.
[来月日本の総理大臣がアメリカの大統領と面会します]

「meet with」というのは正式な言い方でやや硬い表現です。

日本語でいうなら、面会、会合、面談、そんな感じのイメージですね。

「up」を使った方がラフな印象があります。

 

「meet」自体に事前に取り決められた集い、そして会話というニュアンスが強いということは、先ほど説明した通りです。

名詞化した「meeting」が集って話し合うこと、すなわち「会議」という意味で使われることがあるのは、そういった経緯からです。

また「meet」自体に事前に取り決められた集い、そして会話というニュアンスが強いことから、集いを意味する単語を主語にとって日本語でいう「開催」という意味を表現することもできます。

The committee meets once a month.
[委員会は月に一度開催されます]

目に見えないラインとの接触

 

「meet」は「対象との距離が縮まって接触する」という幅広い意味を持っています。

「meet」における人と人との接触は、対人関係上の接触を意味しています。

そのため一般的に「出会う」という使われ方をします。

しかし、人以外の接触を「meet」で言い表す場合、必ずしも出会うという意味にはなりません。

たとえば、抽象的な概念、それも目に見えないラインを意味する概念との接触に「meet」が使わることがあります。

その場合、何を意味するのか。

目に見えないラインとは何か。

 

We meet your wishes.

私たちはあなたの願いに対し距離を縮めて接触します。

願いというのはいわば相手が望んでいる目に見えないラインです。

提示されたあなたの願いというラインに対し、私たちは接触してみせますよってことを言ってるわけです。

まあ要は、あなたの願いに応えます、という意味です。

「respond」に近いニュアンスです。

Let us respond your needs.
[あなたの要求にお応えします]

 

目に見えないラインとは何か、ほかの例文でもう少し探ってみましょう。

 

The hotel didn't meet my expectations.

そのホテルは私の期待に対し距離を縮めて接触しなかった。

ホテルに期待するということは、そのホテルに対して求めているラインというか、レベルというか、そういうのがあるわけです。

わかりやすくその期待を数値化してみましょう。

0から100の期待値があったとして、そのホテルに対しては75という期待値を求めているとしましょう。

この75という期待値が目に見えないラインです。

さて、ホテルはその75という期待値に接触しているか否か。

今回の場合は「didn't meet」なので接触していないわけです。

つまり期待値まで届いていない、到達していない、という意味合いになります。

 

こういった目に見えない合格ラインに対して、接触しているか否かに「meet」が使わることがあります。

先程、この「meet」は「respond」に近いと言いましたが、実はそれは正しくありません。

正確に言うと、ここで使用される「meet」の根本的な意味は「満たす」です。

相手の願いや期待といったラインを「満たす」ことで、それらに「応える」わけです。

あるときは、日本語ではそれを「叶う」と表現することもあります。

 

満たすという意味の動詞は、他にも「satisfy」や「fulfill」などがあります。

I wonder if I alone can satisfy everyone's demands.
[私一人で皆の要求を満たすことができるだろうか]

They don't fulfill any of the criteria.
[彼らは何一つ基準を満たしていない]

 

目に見えないラインは、願いや期待の他にも、条件や要件といったものがあります。

この場合、ラインに届く、達するという「満たす」のニュアンスになることもあれば、そのラインにぴったりと適合するという「合う」というニュアンスを持つ場合もあります。

あうはあうでも「会う」じゃなく「合う」の方です。

「fit」のイメージに近いと言えるでしょう。

I have found a person who meets the requirements.
[条件を満たす人物を見つけました]

 

義務という単語もまた、目に見えないラインと言えるでしょう。

「するべきこと」あるいは「守るべきこと」というラインです。

このラインを満たすことを日本語では「果たす」といいます。

He doesn't meet his obligations.
[彼は義務を果たしていない]

一般的には、果たすという意味では「fulfill」を使う方が自然かと思います。

 

The company will meet your transportation costs.

この文は、あなたの支払うべき交通費のラインを会社が満たします、という意味です。

要するに交通費は自分で払わなくていいよってことです。

義務の中でも、こういった支払い義務に関するラインに対して「meet」を使って表現されることがたまにあります。

ただこれも「meet」よりかは「pay」や「cover」なんかで表現するのが一般的でしょう。

 

期限や期日といった条件に対しても「meet」が使われることがあります。

これらは「求められること」、「守るべきこと」の一種です。

期限や期日という辿り着くべきラインへ接触する。

日本語ではこれを「間に合う」といいますね。

Be sure to meet the deadline.
[必ず期限を守るように]

期日や期限に対して「meet」という動詞が使われるのは、割と一般的かと思います。

「間に合う」の他の言い方としては「in time for」という言い回しがあります。

We weren't in time for the deadline.
[我々は締め切りに間に合わなかった]

 

このように、「meet」は見えないラインを相手にしたとき、それに対して接触することを「満たす」という意味で捉えます。

人に対する接触を「出会う」としていた「meet」は、そこにはいません。

「meet」の本来の姿「接触」を知らないまま、「meet」=「出会う」と誤った認識をしていると、文章によっては意味をはき違えてしまう可能性もあります。

例えば日本語で「新しい義務に出会う」という言い方ができるからといって、これを英語にしようとして「meet」を使ってもうまくはいきません。

I meet new obligations.

これだと、新しい義務を果たす、という意味に勘違いされるかもしれません。

一般的に英語において「義務に対する接触」は、義務に出会うという意味ではなく、義務というラインを満たすこと、つまりは果たすことを意味します。

もし新しい義務に出会うというような意味を言いたいのであれば、

I have new obligations.

などの別の動詞を使う方がいいでしょう。

 

「meet」は非常に幅広い意味を持つ言葉です。

そんなときは「meet」の本来の意味「相手との距離が縮まって接触する」という基本に立ち返って、物理的な接触なのか、対人関係上の接触なのか、概念上の接触なのか、よくよく考えてみるといいでしょう。

接触の「meet」

 

「meet」はただ単に出会うという限定された意味だけを持つ言葉ではなく、「対象との距離が縮まって接触する」という幅広い意味を持っています。

それ故に、いろんな使われ方をします。

His jacket didn't meet in front.

ジャケットってのは前でボタンを絞めますが、それが絞まってなかった、つまり接触してなかったという意味です。

この場合「button」や「fasten」という動詞で表現する方が普通かとは思います。

ただ「meet」に接触の意味がある以上、こういった使い方もできてしまえるわけです。

His jacket was not buttoned up.
[彼のジャケットはボタンが留められていなかった]

I told him to fasten up his jacket.
[私は彼にジャケットのボタンを絞めるように言った]

 

「meet」の持つ接触のニュアンスは、他にもよくこんな使われ方をします。

This path meets the main road one mile ahead.
[この道は1マイル先で幹線道路に接触します]

道と道との接触、この場合日本語的でいうところの「合流」という感覚がここでの「meet」には適切でしょう。

「join」という動詞を使う方が一般的なんでしょうが、「meet」を使っても別に変じゃない。

日本人の感覚だと道と道とが出会うって、そんな言い方は…って感じるかもしれませんが、それは英語の「meet」と日本語の「出会う」が意味的に同じ領域を担当していると思い過ぎです。

「meet」は出会うほど限定された意味ではなく「対象と距離が縮めて接触する」がその範囲です。

 

ちなみに、場合によっては人と人との接触に「meet」ではなく「join」の方が使われることもあります。

Wait a little longer, I'll join you soon.
[もう少し待ってて、すぐに合流する]

この場合は単純に会うというよりかは、すでに到着している人に対して、そこに加わる、一緒になる、合流するといったニュアンスを伝えたいので「join」の方がいいでしょう。

 

さて、他に「meet」の接触の意味がこんな風に使われることも。

The Tigers will meet the White Sox next week.
[タイガースは来週ホワイトソックスと対戦します]

スポーツなどの勝負事において、対戦相手との接触のことを「meet」で表現することがあります。

対戦相手との接触なので、場合によってはぶつかるという日本語に訳されることもあります。

「play」を使って言うこともできるんですが、ニュアンス的には「face」、つまり直面するの方が近いです。

こういった直面するという意味合いの接触においても「meet」が使われることがあります。

日本で対戦相手に「決勝で会おう」なんていうとちょっと気取った感じの言い方になりますが、英語の場合は別に気取って言ってるとかそんなんじゃなく、「meet」がそもそもそういういった接触のニュアンスを持っているだけなんですって話です。

 

この直面するというニュアンスの「meet」は、対戦相手だけではなく、もっと抽象的なものに対しても使われることがあります。

We meet any difficulty.

私はどんな困難にも接触する(直面する)。

場合によっては、ただ単に困難に接触しているのではなく、逃げようと思えば逃げれるけど、逃げたりせずにに直面する、という意味合いも出てきます。

そういった立ち向かうというニュアンスを持たせたいなら、やはり「face」を使うのが一般的かとは思います。

あるいは「confront」でもいいですね。

He will confront any danger.
[彼はどんな危険にも立ち向かうだろう]

 

他にも、会うは会うでも「合う」の方で、目線が合うという意味で「meet」が使われることがあります。

視線と視線との接触です。

I fell in love with her the moment our eyes met.
[目が合った瞬間、私は彼女に恋しました]

これと似た表現として、視覚情報や聴覚情報が人の感覚器官に接触することを「meet」で表すことがあります。

日本語でいうところの「目に触れる、耳に触れる」ってやつですね。

Someone's whisper met my ears.
[誰かのささやき声が私の耳に触れた]

 

出会うという行為は相互性があるので、普通受動態になることはありません。

例えば「太郎君が花子さんに出会いました」という文章を花子さんを主語にして「花子さんは太郎君に出会われました」なんて言い方はしないわけです。

英語の「meet」に関しても同じことが言えるんですが、この「感覚情報と感覚器官との接触」に関しては受動態で言うことができます。

何故なら、情報の方から一方的に感覚器官へと飛び込んできている、という意味合いが強いからです。

My eyes were met by a shocking sight.
[私の目は驚きの光景に接触された]

わかりやすい日本語でいうなら「驚きの光景が飛び込んできた」ですね。

驚きの光景の方が「対象との距離を縮めて接触する」という能動的な側であり、私の目はその対象という受け身の立場です。

相互性が薄まったことでこういった受け身の表現があまり違和感なく成立するわけです。

逆に言うと、受け身で表現することによって相互性を薄めて一方的なニュアンスを作ることができます。