引きこもり英語学習法

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映画を見るはsee? watch?

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自分で意識していなくても、感覚器官というのは機能しており、意識するしないにかかわらず感覚器官が情報を捕らえ脳に伝達すれば、否が応でもそれを認識することになる。

そうやって発生した認識のことを「see」や「hear」という言葉で言い表します。

一方で、自分から意識の焦点を絞るという自身の状態変化を意味するのが「look」や「listen」です。

それらとは別に、「事の成り行きを見届ける」という意味の「watch」という動詞があります。

つまり「watch」は「対象がどうなるのか、どうするのか」を見ようとする行為です。

なので、変化が起きる可能性の低いものに対しては普通使いません。

変化が起きる可能性を感じるからこそ「どうなるのかを見よう」とするわけです。

 

ドラマやニュースなどのテレビ番組はもっぱら「watch」です。

ただ、同じ映像作品でも映画館で映画を見る場合は「see」を使うのが一般的です。

映画を見るときは、どうなるのかに注目して見てるはずなのに、何故「see」なのか。

ここからは私の個人的な考察です。

 

映画というのは元々はストーリーのないただの映像を大きなスクリーンに映しただけのもので、当然音もないわけです。

そんなわけで、どうなるかを気にして見るというような感覚があまりなかった。

だから映画に対して「watch」を使う人よりも、「see」を使う人の方が多かった。

時代が進んで映画が物語性を持ち、音声も加わったけど、言葉だけは変わらなかった。

だから未だに「I saw the movie yesterday.」って言うと、昨日映画館に行ってきたって意味になるわけです。

 

あともう一つは「go to see」という表現が一般的だからというのもあるでしょう。

見るために出かけるという意味です。

見ることを目的に外出する場合、それが何であれ、たいてい「go to see」が使われます。

映画ってのはまさに見るためのお出かけなので「go to see the movie」となる。

映画以外でも、お芝居やミュージカルなども全部「go to see」です。

「go and see」や、andが省略された「go see」など、とにかく出かけて見る場合の見るは「see」が使わることが多い。

見る対象が「watch」の方が相応しそうであっても、です。

なんで「go to watch」って言わないんだろうか。

わざわざ出かけてまでしてどうなるのかを見るっていうのが変な感じなんでしょうか。

ちなみに、同じ映画でも、家で見る場合は「watch the movie」になります。

 

他にも「view a film」(映画を見る)、「view a play」(演劇を見る)といった「view」(眺める)を使った表現もあります。

「view」は「視野を広くして見物する」といったニュアンスがあります。

そういった意味では映画館の大きなスクリーンにはぴったりですが、それでも「see a movie」という言い方の方が一般的な気がします。

「view」はどちらかというと景色や景観に対して使われますね。